シルバーウィーク直前で、ジュラシック・ワールドが終了になりそうだったので、
慌てて隣町のシネコンへ行くことにした。
息子も恐竜に興味があるみたいだけど、まだ無理なので、妻と二人で行く。
スケジュール的に日本語の3Dしか観られない。まあ、しかたない。
平日で午前中のせいか、貸切状態。開演直前に女性と、おじさんが入ってきたので
4人で鑑賞。
子供が小さいと、映画館はもちろん、ビデオの映画もなかなか観る余裕がない。
いくつか観たい映画がある中で、ジュラシック・ワールドを選んだのには理由がある。
1作目のジュラシック・パークは、映画館に3回行き、
レーザーを購入して(あ、レーザーディスクのことね)、擦り減るほど見た。
レーザーだから擦り減らないって?
いや、あれだけ観れば、擦り減っているに決まっている。
それほど、好きなのだ。
「ジュラシック・パーク」は、スピルバーグの「ジョーズ」に継ぐ傑作だ。
パニック映画のパニックたる部分、”恐怖”の部分ばかりが注目されるが、
この両者の魅力は、パニック部分だけではない。
パニック映画が駄作か名作に分かれる鍵である、”ロマン”があるのだ。
巨大な殺人ザメに立ち向かう、警察署長と若い海洋学者、そしてサメ狩りの名人の猟師。
大自然に立ち向かう彼らの姿には、ロマンがあった。
ジュラシックも、化石ばかり相手にしていた古生物学者が、
生きている恐竜と初対面するところは、一緒に興奮し、そこにロマンを感じた。
ロマンとは、何か。
ジョーズでは、海が大嫌いな警察署長が、巨大ザメとの死闘の後に言うセリフがある。
、
「海も悪くないな」
恐ろしい体験をした人とは思えないセリフだが、警察署長と同時に、それを観ている自分も
そこはかとない海の魅力にやられてしまう。
そして、巨大なホオジロザメを産み出す海、大自然に畏敬の念を抱かせる、
それがロマンだ。
さて、ジュラシック・ワールドには、ロマンがあったか!?
ラプトルを訓練する元海軍の軍人が、4頭のラプトルと共に遺伝子操作された恐竜を倒すために
バギーを駆って出撃する。
主人公のもっともかっこいいシーンだ。
その前に主人公とパークの警備を担当する男とのやりとりがある。
ラプトルを飼いならしているという男の発言に対し、
「良好な関係を築いているだけだ」という。
ラプトルは、1作目から、もっとも賢く危険な恐竜として登場する。
そのラプトルを味方につけるというのだから、わくわくしないわけがない。
味方にするといっても、ラプトルを支配するわけではない。
決して人間がコントロールできない恐竜たち、そして生命と自然、。
それらとの理想的な関係とは、人間がコントロールすることではない。
”良好な関係”を築くことなのだ。
恐竜に対する、畏敬の念がそこにある。
単なるパニックものを超えるロマンがちらっと見える作品だったのは確かだ。
もちろん、2時間4分のアトラクション・ジュラシック・ワールド・”3Dライド”としては、最高だった。
みなさんも、是非映画館で観てみてはいかがでしょうか。
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