2013年6月9日日曜日

Director12の発売は、今更なのか。

Adobeから『Director12』が日本語版サイトで正式にダウンロード販売されることになった。
目玉はiOSアプリとして書き出せること。話題の、売上の一部をAdobeに支払うというのは
なくなったようだ。ネット上では、今更Directorかよの声があったが、今でも『Director11.5』を
使ってゲーム制作している僕にとっては、嬉しい知らせだ。

『Director12』の発売は、Androidアプリを書き出せるとか、勝手な話題とともに
ちらちら噂されていたので、マメにググってアメリカのサイトをチェックしていたが、
ある日知らぬ間にこっそりダウンロード販売されていた。
日本のサイトで誰かが発売されている情報をブログに書き込んでいたので知った。

「Adobeさん、言ってよー」とぼやきながらAdobeのページに行くと、トップページには一言もなし。
『Director12』のページはあるがダウンロードのやり方が載っていない。英語のページで
ダウンロードしたが日本語版はなし。扱いがひどすぎると嘆いていたら、しばらく経つと
売上の一部を支払う的な話が追加され、そのうちその文言が消え、正式に発売されるに
至っている。

まあ、いろいろあったが、発売された。めでたし。
Windowsで開発している自分としてはAndroidアプリを書き出す機能の方が欲しかったが、
まあ、しかたない。iアプリをDirectorで開発する人が増えれば、再び日の目をみることも
ある…、あるのかな?

Webゲームの開発は、DirectorのshockwaveからFlashのFlash pkayerに移り変わって行った。
圧倒的なデータの軽さから一気に普及したFlashだが、Flash4からFlashを使っていたが、
僕にとってFlashは、やる気の出ないツールだった。Windows98のときFlash4でボウリングゲームを
作ろうとしたが、CPUに負荷がかかりすぎて、10本のピンがぎこちない動きで倒れていく
アニメーションしか作ることができなかった。ベクトルデータを扱うには当時のPCは、非力だった。
しかし、Directorでは、「ぱんぞう スーパーボウリング」のようなゲームが簡単に作れた。
ベクトルデータよりビットマップが好きだった僕には、とても相性のよいツールは、Directorだった。
Directorのビットマップツールさえあれば、素材作りからすべてDirectorでまかなえた。
Flashだと別のツールでビットマップ素材を作って読み込まねばならず、面倒この上ない。
しかし、世の中の流れはFlashだった。クライアントからの依頼は、すべてFlashをご指定になっていった。

Directorは、過去のものになったのだ。

そんな時勢で僕が今までDirectorを使い続けてこれたのは、
ゲーム制作をコマーシャリズムの世界でしてこなかったからである。
クライアントは広告代理店ではなく、小学館という出版社。作家の意向を大事にしてくれたし、アクセスさえ取れれば、プラグインの普及率は気にしないでくれた。

そんなDirectorラブな僕にFlashに気持ちを向かわせたきっかけは、
スマホの登場である。

Directorでは、スマホ開発ができない。
AdobeもDirectorの開発はやめていないというが、一向にバージョンアップの情報がない。
ちょっとマジにActionScript3.0やるしかない。
Box2Dとか加速度センサーのこととか実験を重ねていた矢先のことである。

Flashは、今後モバイルのブラウザ対応はせず。

なんだとぉ。HTML5で開発しろってかー。

衝撃的なニュースに思えたが、Flashは、CS6ではスタンドアロンのモバイルアプリを
書き出せるようになると聞いてほっとした。
モバイルゲームは、今後ブラウザでゲームではなく、アプリゲームが主流になると
踏んでいたからだ。アプリが作れれば問題なし。

Flashにも慣れ、小学館の『ぷっちぐみ』のサイトでBox2Dのゲームを発表して、
数ヶ月ったった今、『Director12』が出た。

ぱんぞうゲーム100本以上をiアプリにすることができる。
画面の大きさの都合もあるので、実際に全部をアプリにすることはないと思うが
魅力的だ。

ツールに依存したゲーム開発はリスクを伴う。
僕にとって、ソフト会社がツールの開発をやめることは、
漫画家がGペンを失うようなものだ。

しかし、脳内のイメージをより早く具体化して発表するにはツールは不可欠。
リスク承知で、DirectorやFlash使いになる。

Directorが今後どうなるかはわからない。
今更かもしれない。

しかし、僕は、Directorでゲームを開発することが好きだ。
いじっているだけで楽しいおもちゃだ。

『Director12』というおもちゃが出た以上飽きるまで遊び続けたい。



僕のおもちゃ箱に、ようこそ『Director12』!!